埋葬行為の始まりと、それが意味するものとは

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人類が初めて埋葬したのはネアンデルタール人から

地球上で埋葬行為をするのはヒトだけですが、人類はいつ頃から死者を埋葬するようになったのでしょうか。「遺体を放置しない」という意味の埋葬は、スペインの洞窟から約30万年前の集積人骨が出土しています(遺体を一ヵ所に集めた理由は不明)。確実な埋葬例とされるのはネアンデルタール人からで、イスラエルのスフール洞窟で発見された埋葬例(約13万~10万年前と推定)などが知られていますが、とりわけイラクのシャニダール洞窟からは約6万年前のものと推定される埋葬人骨が出土しており、その土の中からキンポウゲなど8種類の花の破片と花粉が発見されたことは世界的にも注目を集めました。その状況は「死者に花を手向けたことを示すもの」で、その行為は現代の埋葬行為(供養)と同一であると判断されたからです(ただし最新の見解では、花粉の存在はコンタミネーション〔=混入〕の可能性が高いとも言われている)。

埋葬行為が意味する「交換」の概念

では、ネアンデルタール人は何故、死者を埋葬したのでしょうか。その理由を「交換」という概念で説明しているのが『脳と墓Ⅰ』(養老孟司、斎藤磐根共著)です。同書によると「ヒトの死と生には同一(等身大)の価値があり、埋葬の儀礼によって死者をあの世に送り出すことで新たな生命を授かること(=死者と生者の交換)ができると考えたのではないか、それが『宗教』の始まりではないか」「その新たな生命の送り手が肥大化し、絶対的な存在となったものが、広い意味での『神』だったのではないか」(要旨)と説明しています。

古代の遺跡から現代のお墓に通じる共通概念として

そう考えると、石室内に四神や天文図が描かれた「キトラ古墳」(推定7~8世紀)をはじめ、副葬品を納めた各地の古墳なども、その意図するところに「死者と生者の交換」という共通の概念(意識)があったのかも知れません。鹿児島県では、度々噴火する桜島の火山灰が掛からないように屋根を設けたお墓が見られますが、それもご先祖様(=生者と同一の価値がある死者)を大切に思う気持ちがあればこその行為だと言えるでしょう。皆さんが普段されるお墓参りでも、それを明確に意識することはないかも知れませんが、潜在意識として無意識のうちにそう考えている可能性はあるのではないでしょうか。

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