日本仏教をどう理解し、子供たちに伝えていくか

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神社で願いごとをする相手(神様)の正体とは

2017年6月23日付けの本コラム「古来よりご先祖様を大事にしてきた日本人」で、柳田國男著『新訂先祖の話』(石文社)を引用して、日本人が古くより信じてきた霊魂観を紹介しました。要約すると、死後49日間は「荒魂(あらみたま)」の状態で、それが1、3、7、13回忌...と追善供養することで先祖の霊「祖霊」(または和霊)となり、さらに33または50回忌の問い(弔い)切りをもって地元の神様と融合し「霊神(れいじん)」(氏神様)になるというものでした。つまり、地元で我々が願いごとをする神社の神様は、もとは自分のご先祖様だったのです。

お墓と仏壇は何が違うのか

また2018年9月7日付けの本コラム「日本仏教とインドの原始仏教は違うもの」では、インド発祥の仏教は、中国で儒教と道教の影響を受けて、それが日本に伝わったことを紹介しました。儒教の世界観は、生きている人間は精神(魂)と肉体(魄)が合わさった状態で、それが離れた状態が死であるとし、死後の魂は天上へ、魄(=骨)は地下へ行くというものでした。そしてその招魂再生の儀礼から仏教の位牌と仏壇が生まれ、それが日本に伝わったと説明しました(お墓では遺骨を、仏壇では魂をお祀りしています)。したがって我々はお墓や仏壇でも手を合わせて願いごとをしますが、その対象として意識しているのは、仏様(お釈迦さまやご本尊)というよりも、ご先祖様だと言えるでしょう。つまり日本では、死者はお坊さんによる枕経や引導によって成仏・往生し、さらに遺族が日々の供養(仏壇)と定期的な追善供養(お墓)をすることで功徳(善行)を積み、その功徳を故人に振り分けること(=廻向(えこう))で霊が浄化され、最終的に氏神様になるので、いわば人→仏→神へと変化していることになります。

「仏壇じまいしてもいい」という小学生からの投書を目にして

先日、朝日新聞の投書欄で「仏壇や遺影など故人と向き合える場があれば、仏壇じまいしてもいい」(要約)という小学生(11歳)の意見が掲載されていましたが、まず先祖供養の大切さを小学生が認識していることに驚きました。お墓も仏壇も大事な先祖祭祀の場であることは上記の理由でも明らかですが、それを子供たちに分かりやすく説明すべきなどとは言いません。せめてお墓や仏壇で手を合わせる姿を見せ続けること、それだけでも充分だと思います。

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