イスラム教のこと、どれだけ知っていますか?

大分県の小さな町で起きたムスリム専用の「土葬墓地問題」

大分県北東部、国東(くにさき)半島の南部に日出(ひじ)町という人口27,000余りの小さな町があります。その山中に計画中のイスラム教徒(ムスリム)専用の土葬墓地をめぐって、宗教法人別府ムスリム協会が去る6月17日、厚生労働省に陳情書を提出しました。2018年12月、集落から3㎞以上離れた山中に墓地用地を取得し、同町に必要書類を提出したにもかかわらず、「未だに納得できる説明もないまま許可が下りない」として、国に助けを求めたのです。イスラム社会では火葬をタブーとしていますが、同協会が住民説明会を開催すると、一部住民が「風評被害が心配」と反対。その陳情書が町議会に提出され、賛成多数で可決されますが、それでも同町は結論を出せず、国に指導・助言を求める事態となりました。土葬自体は法律でも認められており、現にそれを風習としている地域があるほか、既存のキリスト教墓地やムスリム墓地でも土葬が行なわれています。ただムスリム墓地は全国に7ヵ所あるだけで、東北や四国、九州に一つもないのです。その遠方の墓地まで遺体を運ぶとなると、かなりの費用と時間がかかります。中には故人の遺志に反して火葬されてしまうケースもあるようです。

利他の精神を重んじる博愛に満ちた宗教

日本では、イスラム教への理解や認知度が圧倒的に低いことに加え、イスラム過激派組織イスラム国による(コーランの教えに反する)残虐行為がユーチューブで配信されたことが、その偏見や誤解をさらに助長させた可能性があります。しかし、唯一神アッラーを崇拝するイスラム教は、実は信者の一体感や相互扶助(助け合い)、利他の精神を重んじる博愛に満ちた宗教(キリスト教と仏教とともに世界三大宗教の一つ)で、その揺るぎない信仰心は、毎日決められた時間に5回礼拝し、ラマダーン月に断食を行なう敬虔(けいけん)な姿にも表れています。イスラム社会における教育・文化・医療・福祉など公共施設の多くは、社会貢献や慈善活動を目的とした非営利組織ワクフ(寄金)の援助で成り立っているのです(写真上は日本最大のイスラム教寺院、東京ジャーミイの礼拝堂。一般見学も可で、人気の観光スポットになっている)。日本国憲法では「信教の自由」を保証しています。日本で暮らすムスリムが安心・快適に過ごせるように、イスラム教を正しく理解し、彼らの生き方を尊重する必要があるでしょう。

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